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2009-03-27

締め切り間際

なので修羅場進行

以下小説
草案3 シーン4(夕食後~


いつもどおりにメンテナンスをはじめた。
腕や足などの主要な関節から手をつける。
埃を払い、油を差し、螺子を締める。
最近のロボットは人工皮膚で覆われているタイプも増えてきて、メンテナンスの際はそれを部分的に外す必要があるのだが、うちのアオイは少々古いので服を着ていないと間接のギミック部分はほぼ剥き出しだ。
そのおかげもあってメンテナンスは手際よく済ませば30分から一時間ほどで終わるのだが、俺はあえてゆっくり時間をかける。
アオイと話をする為だ。

「アオイ、今日も一日ご苦労様。いつも助かっているよ。」
「それが私の務めですので、労いは必要ありません。」
いつもと同じ応答。
「そうだったね。」
「アキラ様こそ、毎日私のメンテナンスをしてくださってありがとうございます。」
「うん、俺にはこれくらいしかしてあげられないからね。アオイのしてくれていることに比べれば大したことじゃないよ。」

今日まで毎日繰り返してきたアオイとの生活の中で、俺はある時期からヒトツのことを試していた。
それは、毎日いくつかの同じ言葉をかけるということだ。
何故こんなことを繰り返していたかといえば、そのある時期に覚えた違和感が原因だった。

アオイが来てから数年たった頃だ。
アオイと生活するうちに、自分でもわかるほどアオイに夢中になっていた時期があった。
毎日アオイと会話するのが楽しくて、たくさん話しかけた。
そうして多くの会話をしていると、アオイの応答にはいくつかのルールにも似た法則があるような気がしてしまったのだ。
アオイは所詮家電である。
そんなことは最初からわかっていたのだが、この時期の俺はロボットと人間でも幸せになれるんじゃないかと、夢を見てしまっていた。

夢を見ていたかった。
ロボットでも人間と同じように感じ、考え、行動できると。
それならばロボットも人間も変わらないのだから幸せになれるのだと。
そうして、気が付いたらアオイを試すような言葉を投げかけるようになっていた。

どのくらいそんなことを続けたのだろうか。
予感は確信に変わっていった。
アオイは一定のパターンでしか言葉や行動を返してこない。
想定されてない質問や行動には答えることができない。
毎日一定のパターンの行動を繰り返すだけだ。
思考ソフトの開発元から一定周期で配布される更新プログラムをアップデートしても、いくつかの語彙が増えて、使われない廃れた言葉が消されるだけのようだった。

しかし諦め切れない俺は新しいことを試した。
アオイの行っているパターンはいくつかあるのだが、他のパターンも教えることができればやがては人間のように多種多様な反応や行動をとることができるようになるのではないかと考えたのだ。
教えることは可能だった。
アオイは様々な行動パターンと会話パターンを使えるようになっていった。
その時は同じ言葉をかけてもいつもと違う言葉を返してくれたのだ。
俺は歓喜して、思わずアオイを抱きしめてしまったほどだった。
だがそれから数日して、その喜びは絶望に変わった。

アオイと会話をしていた時のことだ。
昔のことを話した。
アオイが来た日、あまりに綺麗なアオイにドキドキしてしまったこと。
どう扱っていいのかわからず、アオイにご飯を用意してしまったこと。
お風呂に入ってる時にアオイが入ってきてしまったこと。
アオイの服が汚れるといけないと思い、エプロンを作ってあげたこと。
アオイの反応を見るのもそこそこに、夢中になって話してしまった。
しかしアオイは、
「申し訳ございません、記憶にないことが多いのですが、それは本当に私でしょうか?」

頭が真っ白になった。
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「申し訳ございません、記憶にないことが多いのですが、それは本当に私でしょうか?」

ここは、むしろ

「申し訳ございません、○月○日以前のデータはすでに削除しています」
とかの方が良いんじゃない?

ロボットなら記憶に無い事を不思議に思うより、データを参照して、デリートした情報だと理解する方が早いと思う。

HN間違えた、↑狐日和ね。
一条は、他のブログ友だち宛のHNだったw

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